小日向えり、岩櫃を語る

歴ドル、小日向えりが体験した、岩櫃の魅力とは?

6年前から真田ゆかりの地を訪ね歩き、その集大成としての著書「いざ、真田の聖地へ」(主婦と生活社)を出版した歴史アイドルの小日向えりさん。

アイドルとしてのかわいらしい一面だけではなく、書籍を出版するほどの真田好き、歴史好きが支持され、近年活躍の場を広げています。

このページでは、そんな小日向さんの岩櫃訪問記&真田への熱い想いをご紹介します。読めばきっと真田の、彼女の虜になること間違いなし!

小日向えり、岩櫃を語る
「vol.01 真田の魅力」

真田三代の魅力

真田三代の魅力は、まずは知略でしょう。
真田のお家芸である「寡兵をもって大軍を制す」という戦いぶりが爽快で、その知略にシビれます。また、判官贔屓の日本人好みでもありますよね。
戦国真田氏が好きな人は、私と同じように、真田”ファミリー”が好きな人が多いように感じます。好きな武将をよく聞かれるのですが「真田幸隆」「真田昌幸」「真田信繁」甲乙つけがたいので、「真田三代」とか「真田一族」と答えています。

小日向えり、甲冑を身に付けて小日向えり、甲冑を身に付けて

三世代続いた戦国武将、真田三代

それにしても真田三代、これほどのヒーローが三世代続いた戦国武将は他に類を見ません。
武田信玄の家臣として頭角を表し、「真田の中興の祖」である幸隆公
徳川軍を二度に渡って蹴散らし、大大名の中を見事泳ぎ切り上田の土地を守り抜いた昌幸公
関ケ原の戦い以降、豊臣方について、大坂の陣で大活躍。真田の「名」を残した昌幸の次男・信繁公
加えて、関ケ原の戦い以降徳川家について、真田の「お家」を明治まで残した昌幸の長男・信之公も真田を語るに欠かせない存在です。
それぞれが自分の役割を全うし、真田家を支えています。だから、真田ファンは「真田“ファミリー”」が好きなんですね。

大河ドラマ「真田丸」

大河ドラマ「真田丸」放送が決まって以来楽しみで仕方ありません!
タイトルは、真田信繁が大阪冬の陣で大坂城に築いた出城からとっていて、また、戦国の荒波に立ち向かう真田一族を一艘の船にたとえた2つの意味があるそう。さすが三谷幸喜さん、真田の魅力の本質が、よくわかってらっしゃいます。お得意の群像劇で、信繁のみならず、信繁や家族、真田一族ひとりひとりを描き出すそうです。

主人公・信繁

信繁は実は、父や兄に比べてたいした功績を残してない武将なんです。にもかかわらず真田ファミリーの中で1番有名なのは信繁で、なぜ、主人公になるのはいつも信繁なのでしょうか。
信繁は、全くの無名の武将だったのが、大坂の陣で大活躍して一躍有名になりました。江戸時代になって上方で反徳川の気風が高まったことで、信繁を英雄として描く講談が流行り、それが立川文庫の小説でヒット。現在ではアニメ・ゲームでも主役キャラでその人気は衰え知らずです。
私は、信繁の魅力は、敵兵が信繁を称えた言葉
「真田日本一の兵、古よりの物語にもこれなき由」
ここに集約されていると思います。全くの無名な武将が、大坂の陣で名を轟かせ、死に場所を見つけるかのように華々しく散っていったのです。小説にも映画にもないような「物語」です。

「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」
というのは江戸中期に書かれた武士道論書「葉隠」で有名な一節ですが、まさに武士道を体現したのが、真田信繁だと思います。

vol.2では、岩櫃城に訪れた際のエピソードを語ります。
小日向えり

小日向えりこひなたえり

1988年生まれ。奈良県出身。横浜国立大学教育人間科学部卒業。歴ドル(歴史アイドル)の草分け的存在。

信州上田観光大使の他、関ヶ原観光大使や会津親善大使も務めさまざまなメディアやイベントを通じて、女性ならではの視点で歴史の奥深さ、おもしろさを世に広めている。初詣は毎年、真田信繁戦死の地である安居神社に参っている。近著に「いざ、真田の聖地へ」(主婦と生活社)がある。

小日向えり著「いざ、真田の聖地へ」表紙イメージ

書籍紹介小日向えり著「いざ、真田の聖地へ」(主婦と生活社)

「歴ドル」として知られる著者は、もともと真田ファミリーが大好き! 6年前から真田ゆかりの地を訪ね歩いています。本書は、そんな著者の「真田巡礼」のまさに集大成! 上田、大阪をはじめ、松代、九度山など、2000枚も撮りためたという写真から約200点を掲載。真田の足跡を振り返りつつ歴史の真実を探っていく文章も思い入れたっぷり。全国の真田関連の史跡紹介など旅ガイドとしても役立ち、まさに真田を丸ごと楽しめる一冊です。